これらの中には、筋緊張性(緊張型)頭痛・片頭痛などがあります。

筋緊張性頭痛

この筋緊張性頭痛は、頭痛の中で最も多いタイプのもので、慢性的な頭痛の78割を
占めているといわれています。
筋緊張性頭痛は、首肩の筋肉の緊張で起こるものとされています。
ストレス頭痛とも呼ばれていますが、精神的・身体的ストレスが主な原因となります。
強く締めつけられるような持続的痛みのほか、毎日のように朝から晩まで続く首や肩こり、
そしてめまいなども伴う症状が特徴です。

首・肩の緊張やこりを、引き起こさせる原因には様々考えられますが、中でもパソコンのディスプレイの画面を
覗き込む姿勢は、首・肩を緊張させやすいので、長い時間この姿勢を持続しないよう注意が必要です。

偏頭痛

偏頭痛は、女性に多い頭痛で、心臓の拍動のリズムに伴って、ズッキンズッキンと脈打つように強く痛むのが
特徴の頭痛で、その頻度は月に1・2回程度です。
両側に同時に痛みが起こることもございますが、その多くがどちらかに偏って起きることから、偏頭痛と呼ばれています。

痛みを感じ始めそのまま行動しようとすれば、さらに痛みはましていきます。
通常の明かりでもまぶしく感じて、ズッキン、ズッキンとする拍動性の頭痛の後は、重い痛みに変わり、徐々に軽くなって行きます。

頬骨(ほおぼね)を、小耳の前付近(小耳から1cm程度の部位)にたどると、動脈の拍動を
手に触れることができます。
その部位を軽く圧迫すると、血流が止まってしまうために、その間痛みも消失します。
この頭痛は、どれほど痛みがあっても、嘔吐したとしても全く危険性はありません。

これらの2種類のタイプの頭痛は、鍼治療の非常に有効な頭痛で、痛みのある状態で来られても、
初診時の治療中に改善してしまうことも良くあることです
ただし、一端治癒したとしても、仕事などでパソコンなどを多用している場合など、再度首や肩の
緊張を引き起こさせてしまい、再発する可能性がございますので、治癒した後も、
2~3週間に1回程度の継続治療をお勧めいたします。
そうすればほとんどのケースで頭痛薬を服用することなく快適に過ごすことが可能です。
長い間の頭痛薬の服用は、胃腸を荒らすことなども、報告されていますので、
「すでに鍼は経験したけどだめだった」と、諦めておられる方も、
是非もう一度試していただきたいものだと私は思っています。

神経痛による頭痛

三叉神経痛は頭部から、顔面・首にかけて、また後頭神経痛は後頭部の支配領域に痛みを出す頭痛です。
これらの特徴は、ズキズキと電撃的な痛みで、痛む時間を計ってみると、ほとんど20~30秒程度で
いったん収まります。一定の間隔を置いて、また20~30秒の痛みを発して
それを繰り返すのがこれらのタイプの特徴です。

三叉神経痛の原因には、多くの動脈が存在している頭蓋骨の中で、三叉神経がそれらと
接触するために、動脈の拍動に刺激されて痛みを出しているものがあり、
これは外科的な処置をしなければ、痛みを抑えることはできません。

原因不明なタイプのものや、筋肉などによって、圧迫されているものも、治療の対象となります。
これらのほかにも頭痛の原因には、副鼻腔炎・血圧の異常・貧血・生理に伴うものなど、様々にございます。

これらに対しても、すばらしい治療結果が出ており、臨床例でも説明致しておりますので、それも参考にしていただければ良いと思います。